古代オリエント世界

オリエント・・・ヨーロッパから見た「日ののぼるところ、東方」(現在の中東地方)

灌漑農業により大河流域に高度な文明が発達→神権政治(宗教の権威による統治)の出現

 

シュメール人の都市国家

 

メソポタミア南部の大村落では、銅器や青銅器などの金属器が普及→シュメール人による都市国家が多数形成

神権政治による階級社会→シュメール文化が栄える(ウルの遺跡のジッグラト)→アッカド人に征服

 

メソポタミアの統一と周辺地域の動向

 

サルゴン1世・・・アッカド人。メソポタミアに都市国家群を含む最初の統一王朝を建設

→その崩壊後、アムル人がバビロン第1王朝を建設

ハンムラビ王・・・全メソポタミアを支配。「ハンムラビ法典」(目には目を、歯には歯を)を発布

ヒッタイト人・・・小アジアに国家建設。鉄製武器を使用しバビロン第1王朝を滅ぼす→カッシート人がバビロニアを支配

エジプトとも戦うミタンニ王国などの国家が乱立していた

 

楔形文字・・・シュメール人が発展。異なる言語でも使える

六十進法・太陰太陽暦の採用など、実用学問が発達した

 

エジプトの統一国家

 

エジプトではナイル川を利用した農業が実施・・・「エジプトはナイルのたまもの」

ノモス・・・エジプトの行政単位。治水のためにはノモスが共同作業、強力な指導者が必要

⇒ファラオ(王)による統一国家(古王国・中王国・新王国が繁栄期)の誕生へ

 

ピラミッド・・・古王国の代表的建造物。クフ王のピラミッドが有名

中王国・・・都はテーベ。ヒクソス(移住民)によって滅亡→ヒクソスを追放して新王国成立

アメンホテプ4世・・・太陽神ラーを中心とする多神教→唯一神アトンを信仰。テル=エル=アマルナに遷都

→信仰改革によって、伝統にとらわれないアマルナ美術が誕生

 

霊魂の不滅と死後の世界を信じる→ミイラ、死者の書

エジプト文字・・・神聖文字・民用文字(シャンポリオン発見のロゼッタ=ストーンにより神聖文字の解読成功)

太陽暦の採用

 

東地中海の諸民族

 

シリア・パレスチナ地方・・・エジプトとメソポタミアを結ぶ交通路、地中海の入口→交通の要衝

アラム人・・・ダマスクスを中心に小王国を形成→アラム語はオリエント世界の共通言語に

フェニキア人・・・シドン・ティルスなどの都市国家建設、地中海貿易を独占、植民都市を建設

フェニキア文字→アルファベットの起源に

 

ヘブライ人・・・パレスチナから一部エジプトに移住→新王国のファラオによる圧政→モーセにより脱出(出エジプト)

ダヴィデ王とソロモン王により統一王国

→死後はイスラエル国(アッシリアによって滅亡)とユダ王国(バビロン捕囚によって滅亡)に分裂

ユダヤ教・・・『旧約聖書』が経典。唯一神ヤハウェの信仰、選民思想、メシアの出現待望

 

古代オリエントの統一

 

アッシリア王国・・・北メソポタミアに興る。一時ミタンニ王国に服属もやがて周辺を征服⇒全オリエントを征服

重税と圧政→エジプト・リディア(小アジア)・新バビロニア・メディア(イラン高原)に分裂

 

アケメネス朝・・・メディアを滅ぼし建国。リディア・新バビロニア(ユダヤ人を捕囚から解放)・エジプトを滅ぼす

ダレイオス1世・・・アケメネス朝の王。大帝国を建設してオリエント世界を再統一

サトラップ(徴税と治安維持)、「王の目」「王の耳」(監察官)を配置→中央集権化

「王の道」(長距離の国道)を整備

ペルシア戦争に敗れる→アレクサンドロス大王に征服

ゾロアスター教・・・ペルシアの宗教。アフラ=マズダを最高神とする

 

パルティアとササン朝の興亡

 

マケドニア・・・ギリシア北方の王国。アレクサンドロス大王の治世に大帝国を建設

→アレクサンドロス大王の死後、マケドニアのアジア領土はセレウコス朝に継承→パルティア・バクトリアの独立で衰退

 

ササン朝・・・パルティアを倒して建国。シャープール1世時にローマ軍を破る

ホスロー1世時にはエフタルを滅亡、ビザンツ帝国とも優位に和平→没後、アラブ人によって滅亡

 

イラン文明の特徴

 

パルティア・・・ヘレニズム文化(ギリシア文化をベースにした文化)→ギリシアとイランの神々が共に祭られるように

ササン朝・・・ゾロアスター教の経典『アヴェスター』が編集

マニ教(ゾロアスター教・仏教・キリスト教の融合。国内では禁止される)→フランス・中国にも流布

ササン朝美術(銀器・ガラス器・織物など)→イスラムに継承、地中海世界や中国、日本にも流入